巷談舎便りvol.093
10月に入ってもまだ日中は暑く、昨日までの大阪は30度を超えていました。
9月の始め、ついに電動自転車デヴューしました!
あまりにも暑いので我慢できなくなりました。
近くの自転車屋の「銀輪亭さん」に丁寧に説明をしてもらい、
電源を入れてペダルを踏み込んでみると、今まで自転車では味わったことのない
軽さにびっくり!こうなると坂が楽しい。
店までのルートの中で一番きつい坂も楽々。
もっと早く買っておけばよかったと思いました。
私の留守中に銀輪亭さんが保証書を持って来てくれた時、
主人に「山根さんも奥さんの自転車に乗ってみたら?人生変わるよ。」と言うと
「いや、俺は絶対乗らない。そんなことで簡単に人生変わるとは思わないし。」と
返事したそうです。これってやせ我慢?
はじめて自転車を買ってもらった時のことを思いだしました。
小学校3年生の時でした。ぬいぐるみや人形に名前を付けるのと同じ感覚で
「白馬」と命名。白い自転車でした。
補助輪が付いた自転車に乗って嬉しそうにしているぽっちゃりさんの
写真があります。
今考えてみると小学3年生で自転車に乗れず、自転車に名前を付けて
話しかけたりするなんて恥ずかしいのですが、
本人は大真面目に自転車を馬に見立てて楽しんでいました。
ただ運動神経が鈍いのでなかなか乗れませんでした。
手伝ってくれたのは同級生のO君だそうです。
以前中学の同窓会に行った時
「さっちゃんを自転車に乗れるようにしたのはこの俺だ。」と自慢していました。
(私はすっかり忘れていましたが・・)
家の向いにはアパートがありました。
O君はそのアパートの大家さんの親戚でよく遊びに来ていました。
そのころO君と一緒によく遊んでいたのがそのアパートに住んでいた
とよちゃんという男の子。
とよちゃんは転校生でひとつ学年が下でしたが、引っ越してきて
すぐに仲良くなりました。
学校から帰ると毎日のようにとよちゃんと遊びました。
顔が四角くて体は小さいけれど走るのが早く、
とっても頼りになる男の子らしい男の子でした。
O君は時々いじわるをするけれど、とよちゃんは
とても優しかったので大好きでした。
一年ほどでとよちゃんはどこかに引っ越していきました。
電動自転車を買うまでとよちゃんのことはすっかり忘れていました。
とよちゃんは私のこと覚えているでしょうか?
さて、9月は21日(土)から28日(土)まで「岡 晋吾・さつき展−彩−」を開催しました。
今年も大きな段ボールが8個届き、200種類以上の器が届きました。
ぎりぎりまで作ってくれていたそうで新しい作品が数多く並びました。
普段土ものが多く、地味な店の中は色彩に溢れ、
とても華やかになりました。
初日・二日目と岡さん夫妻が在廊。
たくさんのお客様との器談議にも花が咲き、喜んでいただけました。
今回さつきさんは花器や酒器も手掛け、さつきさんらしい
愛らしい作品が並びました。
岡さんは薪の窯で焚いた白瓷や染付・赤絵が並びました。
うっすらと灰を被り、なんとも味わいの深い作品が多かったです。
岡さんの生地はかなり手の込んだ成形のものが多く、
この生地があってこその絵付けとなります。
さつきさんのリクエストに応え、生地作りをする一方で
自分自身の作品のための生地作りもしなければなりません。
これほどの量を作るのにはどれだけの仕事をしなければならないかを
考えると気が遠くなります。
昨年まで描けなかったものが今回は描けるようになった。」とさつきさん。
「僕の領域をどんどん浸食してくるんだよね・・」と言いながらも
嬉しそうな岡さん。
夫唱婦随、ほんとに仲の良い夫婦です。
来年も楽しみにしています。
さて10月・11月の企画展はお休みいたします。
12月には来年の干支にちなんだ「干支展」を開催します。
こちらは次回お伝えします。
巷談舎 山根幸子
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