巷談舎便り

                巷談舎便りvol.082


  立冬を迎え、暦の上では冬がやってきました。

11月初めに主人の母を病院に連れて行くため島根に帰ってきました。
病院で診察を終えた母を家に連れて帰り、休ませ、主人とふたりで
食材を買いに行きました。
近くのスーパーは全国チェーンの大型店でなんでも揃うのですが、
魚に関しては地ものが少なく魅力を感じません。
地元のスーパーは規模も小さく品揃えも少ないのですが、
魚屋さんが入っているため少し遠くてもここに行くことにしています。

今回並んでいたのはひらめ・あなご・のど黒・ワカナ(つばす)・イカ・宍道湖のしじみ・
赤ハゼのつみれなど。
どれもこれも食べたかったのですが、母の胃の具合が悪く、ふたりで食べるため
ひらめとイカを造りにしてもらい、しじみと赤ハゼのつみれを買って帰りました。
あなごとのど黒が気になったので翌日もう一度行きましたが、
残念ながらすべてなくなっていました。

帰る日の朝母の友人やご近所の方が次々にいらっしゃり新鮮な魚や
庭で採れた柿、手作りのトコロテンなどたくさんお土産をいただきました。
いつもながら頭が下がります。

車から日本海を眺め、雪を被った大山や蒜山高原の紅葉を楽しむことが
できました。
2泊3日のあわただしい帰郷でしたが、ほんのちょっとだけ親孝行をし、
リフレッシュして帰ることができました。


10月6日(土)〜13日(土)まで内田鋼一展を開催しました。
25周年の今年、最後の個展でした。
前日車で搬入に来た内田さん。どんな作品が並ぶのかどきどきしながら
荷をほどきました。
昨年はプラチナ彩の茶注・徳利・ぐい呑みなどが並びましたが、
今年はがらりと変わりました。
新しく築窯した薪窯で焚いた焼〆の茶碗やぐい呑・花入、
加彩プレート・加彩湯呑などが並びました。
圧巻は立礼のカウンター。
すべて内田さんの手によるものです。
昨年とは全く趣の違う茶室ができあがりました。

名古屋からいらっしゃったYさん。
内田さんの個展の時は必ず初日に来てくださいます。

東京からNさん。一昨年からメールのやり取りをしている方で
DMを実家にお送りしていたので来ていただけないと思っていましたが、
東京で内田さんと会い、その時に「今度巷談舎で個展をするよ。」と
教えてもらっていたそうで、わざわざ駆けつけてくださいました。
Nさんは以前から内田さんを通して私たちのことをいろいろ聞いていらっしゃり、
私たちもNさんのことを内田さんからお聞きしていたので、
初めてお会いしたとは思えませんでした。

店をやっているとこうして人がつながっていくのがなにより楽しいです。

25周年記念の企画展はこれで終わりです。11月23日から26年目に入ります。
長く続けてこられたこと、お客様・作家の方々に感謝の気持ちでいっぱいです。

次回の企画展は12月8日(土)〜22日(土)まで「干支展 −巳−」を開催します。
毎年恒例となった干支展です。
出品作家は石山哲也(陶・信楽)・大隈美佳(磁・神奈川)・川井ミカコ(陶・奈良)・
小澤順一(陶・岐阜)津守愛香(陶・信楽)・山田裕子(ガラス・奈良)の6名です。

愛らしく楽しい干支の置物や皿、酒器などが並びます。
HPでも一部アップいたします。
ぜひご覧ください。

    
                               巷談舎 山根幸子


 

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Vol.082
2012年11月

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