巷談舎便りvol.075
あちこちで桜が一斉に咲き始めました。花冷えの昨日、みちお君が小学校の入学式を
終え、店に来てくれました。ママが独身時代からの古いつきあいで、おなかにいる時から
巷談舎に来てくれています。主人はやまねじい、私は気を使ってもらっているのか
さちこおばちゃんと呼ばれています。
スーツにネクタイを締め、皮靴を履いたかっこいい姿を見てほしくて、一生懸命走って
来てくれました。
あとからパパに抱かれて、弟のちー坊が大泣きしながら入ってきました。
お兄ちゃんの入学式は退屈で眠くておまけにおなかもすいて、下に降ろされると
床にうつぶせになり足をバタバタして再び大泣き。せっかくのスーツ姿がだいなしです。
靴がぬげ、ズボンも脱げかかりおむつが半分見えています。
みちお君はちー坊のリュックを自分が背中にしょい、ちー坊の涙と鼻水を拭くために
かいがいしく世話を焼きます。大きくなったね。
「小学校はどうだった?」「うーん・・・おもろなかった・・・」
幼稚園とは生徒の数が格段に多く、厳粛な式や新しい先生やお友達との出会いに
きっと緊張したのでしょう。
「月曜日、学校が終わったらまた来るね。」みちお君一家は帰りました。
みちお君 月曜日待ってるからね。
3月10日から17日まで小坂 明・十時啓悦・藤井憲之My
Favorite Things−私のお気に入りを
24日から31日まで草場勇次・奈美子「練り上げの世界を開催しました。
どちらも天候に恵まれず、雪だったり雨だったりと初日はとても寒かったです。
それでも高知から小坂さんが東京から十時さんが瀬戸から藤井さんが来てくれました。
小坂さんは焼〆拭漆を中心に白磁・粉引・飴釉の器が、十時さんは根来を中心に
銀箔を貼った皿や注器が藤井さんは白磁・青白磁・青瓷のシンプルな器がそれぞれ
並びました。大ベテランの三人。安定感のある仕事ぶりはさすがです。
昔からの友達でもある小坂さんと十時さん。辛口の小坂さんに漂々とした十時さん、
へたな漫才よりよほど面白いです。
大阪出身の藤井さんは中学時代の同級生がいらっしゃり、卒業以来初めての感動の再会を
果たしました。藤井さんの中学時代の写真を見せてもらったり、昔の話を聞いたりと楽しい
時間を過ごしました。
24日からの草場さん夫妻の二人展。お二人は有田から車でやって来ました。
昨年から個展の時は車で行くことにしているそうで、帰りにあちこち立ち寄る楽しみを
覚えたのだそうです。
練り上げの仕事は土にいろいろな色を彩色し、縦横に組み合わせて複雑な模様を
作っていきますが、細かい作業の繰り返しなので、普段は引きこもり状態だそうです。
毎回必ず新しい作品を見せてくれますが、今回もさらに複雑に組み合わされた模様が
登場しました。以前からお願いしていた重箱も見事完成。
初めて見る方は絵を描いているように思われるのですが、作り方を説明すると皆さん
びっくりなさいます。
昨年草場さんは日本陶芸展に入選しましたが、もっと評価されても良いのではと思います。
さて本日4月7日(土)から14日(土)まで古賀雄二郎・吉井史郎 白のうつわ・黒のうつわを開催します。
愛知県新城市で仕事をする古賀さんと京都府亀岡市で仕事をする吉井さん。
お二人に接点はありませんが、以前からこのお二人のうつわを一緒に並べてみたいと
思っていました。
古賀さんの粉引は優しい風合いでやきものを初めて使うという方にはやきものの良さを
味わっていただけると思います。
吉井さんの玄釉は深い色合いが魅力的で料理を引き立ててくれます。
生前唐津の自然坊さんがこの玄釉を絶賛していました。
古賀さんは粉引の他に刷毛目・灰釉・白磁の器が吉井さんは玄釉の他に京唐津(絵唐津)
安南の器が並びます。汲出し・湯呑・めし碗・小皿・小鉢などベーシックな器ばかりです。
(たっぷり入るどんぶりも見逃せません。)
ぜひご覧ください。HPでも一部アップします。
4月21日(土)〜28日(土「ガラスが語りかけるもの」荒川尚也・小池志麻・渡邊 明を
開催します。
荒川さんは宙吹きガラス・小池さんは鋳造ガラス・渡邊さんは切子と
ガラスという素材を使っていてもその製作工程はまったく違い、その表現方法も違います。
荒川さんはガラスのランプや茶碗・香炉・花入。渡邊さんはガラスを層にしカットを施した
積層シリーズを中心に。小池さんは着ぐるみの人形と胸像などが並びます。
小池さんは今回初めての参加で本人も21日に来てくれることになっています。
日常の生活とちょっと離れたところからガラスの魅力を感じていただければと思っています。
5月の企画展
5月19日(土)から26日 田中佐次郎陶展「唐津」を開催します。
巷談舎 山根幸子
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