巷談舎便りvol.059
11月の巷談舎便りがお送りできず、申し訳ありませんでした。
書きかけのままどんどん時間だけが過ぎてしまい、
とうとう12月になってしまいました。
師走に入り、クリスマスイルミネーションが街を彩っています。
スーパーの食品売り場にはお正月用の数の子や黒豆などが並びはじめました。
いつも大みそかまでばたばたしてしまうので、今年はちゃんと計画を立て、
余裕を持って新しい年を迎えたいと思います。
ここで大変悲しいお知らせをしなくてはなりません。
10月12日 丹波の西端大備さんがお亡くなりになりました。
34歳でした。
主人とふたりでお通夜に伺い、お顔を見せていただきましたが、
本当に突然のことでいまだに信じられません。
丹波をもっとメジャーにしなくてはと熱く熱く語っていた大備さん。
焼酎をおいしそうに呑んでいた大備さん。
今年の6月「若き旗手たち」に参加してもらい、これから毎年やろうと
楽しみにしていました。
8年間の陶芸家としての活動はあまりにも短すぎました。
心よりご冥福をお祈りいたします。
10月2日からの「岡 晋吾・さつき展 ―彩―」ではたくさんのお客様が
いらっしゃいました。
岡さんの味のある赤絵や色絵、さつきさんの愛らしい染付など
食器をメインにした企画展は久しぶりで、食器のスペシャリスト岡さん
夫妻ならではの作品が多数並びました。
岡さんの器はプロの方たちにもファンが多く、「岡さんの個展だから」と
いらっしゃったお料理屋さんも何軒かありました。
また、この一年でさつきさんの腕がぐんと上がりオリジナルの柄もたくさん見られ、
「僕が描こうと取っておいた生地をさつきが描いたりするんだよ。」と
嬉しそうに岡さんがぼやいていました。
来年が楽しみです。
10月30日からの中川自然坊展では初日・二日目と自然坊さん夫妻がわざわざ
唐津から来てくださいました。
大病を患い、体調は万全とは言えない自然坊さんですが、並んだ作品は200点を超え、
どれも素晴らしい作品ばかりでした。
20年お付き合いしていますが、こんなにたくさんの作品が並んだのを見るのは
初めてでした。
「これからは本当に良いものだけを残していきたい。」というのが今の自然坊さんの
口癖ですが、その一念が病よりはるかに強いことを改めて感じました。
この日を心待ちにしてくださっていたお客様がたくさんいらっしゃり、
若い料理人の人たちも数多く、自然坊さんも驚いていました。
朝から夕方までお客様と話をする自然坊さんの体調が心配でしたが、
自然坊さん自身とても楽しんでいらっしゃったようで無事に終えることができました。
今月は12月11日(土)から25日(土)まで「干支展 ―卯―」を開催します。
出品作家は信楽・石山哲也さん(陶)、神奈川・大隈美佳さん(磁)、
奈良・川井ミカコさん(陶・木・金属)、岐阜・小澤順一さん(陶・磁)
信楽・津守愛香さん(陶)、奈良・山田裕子さん(ガラス)の6名です。
人形や小皿、蓋物など楽しいうさぎが多数登場します。
今年最後の企画展です。ぜひご覧ください。
次回の企画展は来年1月23日(土)〜30日(土)「ぐい呑 100撰」を開催します。
こちらは次回詳しくお伝えいたします。
巷談舎 山根幸子
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