巷談舎便り
Vol.003 2006年 3月

3月です。桜の開花予想は例年より早いそうですが、春はまだ足踏みしているのか、

暖かくなるまでにはまだひとやまありそうですね。

 2月は平穏無事に過ぎると思っていましたが、思わぬところに落とし穴がありました。

陶・三人展の真っ只中に、主人がぎっくり腰になりました。

店で作品を並び換えていただけなのですが、突然きたようです。

二日後、病院でコルセットをもらい、座薬を入れて、なんとか起き上がれるようになりました。

伸縮の物干し竿が杖代わり。フローリングの床の上ではすべるので、

先に布の粘着テープを巻いて滑り止めに。意外なものが役にたちました。

日にちが薬と言いますが、今はかなり良くなり仕事もできるようになりました。

 陶・三人展はまだ名前が浸透していないせいか、お客様の数は少なかったのですが、

なかなかの力作揃い。今後の成長を楽しみにこれからも続けていこうと思います。

少しずつファンが増えていけばいいなと思います。

 さて、318日から有田の草場勇次さん・奈美子さんご夫妻の「練り上げの世界」を開催します。

練り上げはマーブル・ウェアとも呼ばれ、彩色した土をいくつも重ねたり、組み合わせたりして、

複雑な文様を作っていきます。

絵付けと違い、文様のすべてが土で出来ているため、裏も表も同じ文様が現れます。

古くからある技法ですが、工程の手間がかかるうえに、

使用しない部分が多いなどコスト面から作る人がほとんどいないのが実情です。

草場さんも始めは焼成温度のミスや作る過程で割れてしまったりと失敗の連続だったそうです。

独特の淡い色使いで季節の花々をテーマに「練り上げ」の技法をここまで自在に

操ることができるのかと驚かされます。

今回は青海波のシリーズや輪花のミート皿など新しい作品も出してくださるそうです。

美しいだけでなく、磁器なので使い勝手も良く、食器としても優れています。

是非ご覧ください。

 

草場勇次・奈美子「練り上げの世界」の内容はこちらからご覧ください。

      http://www.koudansha.jp/kikaku/0603/index.html

 

4月の企画展のご案内

 48日〜15日  高山正道・吉井史郎 二人展

 422日〜29日 小坂 明・十時啓悦 二人展

次回また詳しくお伝えします。         

                       巷談舎  山根幸子

                                                           


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