巷談舎便り
Vol.021
2007年9月

巷談舎便りvol.021

 

  朝晩がしのぎやすくなってきました。虫の声も聞こえてくるようになり、
秋の気配を感じます。

 感謝祭セールが終わった翌日から主人と仙台に行ってきました。
主人の高校時代の美術の先生だった吉本義人さんの彫刻展を見るためです。

いつも仕事がらみの旅なので、ここはこてこての観光をしようとまず松島へ行き、
遊覧船に乗りました。
南部鉄瓶のお店があり、衝動買いで鉄瓶と風鈴を買ってしまいました。

仙台に戻り、彫刻展を見に行きましたが、仙台の街の緑の多さに感激しました。
青葉通・広瀬通・定禅寺通にはそれぞれみごとな欅の並木道が並び、すばらしい景観でした。
会場の仙台メディアテークは市の建物で図書館やイベントスペース・
ギャラリーなどがあります。

吉本先生の作品は図録でしか見たことがなかったのでステンレスで作られた
大きな作品群に圧倒されました。
夜は先生ご夫妻・先生のお友達と食事をし、楽しい時間を過ごすことができました。

翌日は、先生のお友達から塩釜にお奨めのお鮨屋さんがあるというので塩釜に行きました。
塩釜はとても歴史のある街で、せっかくだからぶらぶら歩こうと散歩をしていると
丹六園という老舗のお店を見つけました。(なんと今のご主人で
11代だそうです!)
「志ほがま」という銘菓で有名なお店でした。
ここは一見やきものやさんに見えるほどおびただしい数の茶器や手塩皿があり、
奥様自身も急須のコレクターだそうです。
ついつい話がはずみ、今では手に入らないような細工ものの急須などを
見せていただきました。

忙しくて事前に何の計画も立てないまま、行き当たりばったりの旅でしたが、
思わぬ出会いが数々あり、予想以上に楽しく奥が深かったです。

 さて今月は922日(土)〜29日(土)まで「浅野 寛 陶展」を開催します。

浅野さんは1951年岡山県倉敷市に生まれです。岡山県窯業試験所を卒業後、
備前焼の修業をします。普通ならこのまま備前に残るはずですが、親戚筋も
みんな備前の作家であることがなんとなくいやで京都に修業に出ます。
30歳の時、京都府八木町で独立し現在に至っています。

浅野さんの個展は今回が初めてですが、ここ
10年位ぐい呑展・めし碗展の時など
いつも協力してもらっています。
派手な作風ではありませんが、シンプルでモダンで使ってみると盛り映えすることから
お料理屋さんの評判も良いです。

岡山弁の残る朴訥とした喋りは一見無愛想にも見えますが、シャイで心優しい
浅野さんが見え隠れしています。

個展の内容はまたHPでアップしますので、しばらくお待ちください。

 10月の企画展は備前・丹波・唐津「土と炎の宴」を予定しています。
川端文男さん・西端 正さん・中川自然坊さんの三人展です。
次回詳しくお知らせします。

 

                              巷談舎 山根幸子


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